Sakana AI(サカナAI)
評価のまとめ
| 本 | カテゴリ・項目 | ★ |
|---|---|---|
| 本編 最新AIツール大全 | チャットボットAI |
★は、筆者ヒルトルの個人的なオススメ度です。 ★の付け方
本編 最新AIツール大全/チャットボットAI(Chapter 2)
Sakana AI (チャットボットAI)
料金
- Sakana Chat(チャット・翻訳機能):無料で利用可能
- Sakana Fugu(高性能モデル):開発者向けの「API Platform」の月額プランとして、月額20ドルのStandardプラン、月額100ドルのProプラン、月額200ドルのMaxプランの3種類があります(どれもFugu・Fugu Ultra・Fugu Maxが使えます)。このプランに入っても、Sakana Chatの利用上限は変わりませんのでご注意ください。使った分だけ支払うAPI従量課金プランもあります。
2026年11月5日版の情報です。最新の料金は公式サイトでご確認ください。
特徴
Sakana AI(サカナAI)は、東京に本社を置く日本発のAIスタートアップ企業です。2023年に創業し、NTT、ソニー、KDDI、NVIDIAなどが出資する、日本を代表するAIユニコーン企業となっています。2026年3月には、日本の文化や言葉のニュアンスに適応させた独自モデル「Namazu(なまず)」を搭載した無料のチャットサービス「Sakana Chat」を公開し、2026年6月22日には、同社の切り札とも言える「Sakana Fugu(フグ)」が正式リリースされました。Fuguは1つの巨大なAIモデルではなく、司令塔となる小さなAIがGPT、Claude、GeminiなどのAIモデルたちに「考える係」「作業する係」「チェックする係」という役割を割り振ってチームで働かせる、という珍しい仕組み(マルチエージェント・オーケストレーション)を採用しています。
2026年8月13日にはSakana Chatが大きく更新され、無料のチャット画面からもFuguが使えるようになったほか、AIが安全な環境でプログラムを実行して計算をしたり、WordやスライドなどのファイルをAIが作って画面上で確認したり、手元のファイルを添付して質問したりできるようになりました。そして2026年9月11日には、この仕組みをさらに進めた「Fugu Max(フグ・マックス)」と「Fugu Ultra v2(フグ・ウルトラ ブイツー)」が公開されました。狙いははっきりしていて、「同じくらいの答えを、もっと安く出す」ことです。Fugu Maxの料金は開発者向けで入力100万トークンあたり2ドル、出力6ドルで、Sakana AIによれば、出力の料金はClaude Sonnet 5やGPT-5.6 Terraと比べて40〜60%安いとのことです。
文章だけでなく画像やPDFも読み込め、ウェブ検索にも対応しています。そして2026年9月17日からは、チャットサービスの「Sakana Chat」でも、全ユーザーがFugu Maxを選べるようになりました(追加の設定は不要で、モデルの選択画面でFugu Maxを選ぶだけです)。あわせて、一度伝えた内容を次の会話にも引き継げる「メモリー」機能も加わっています。2026年10月15日には、Sakana Chatが何を覚えているのかを、種類ごとの一覧、記憶どうしのつながりの図、いつ読み書きされたかの履歴で確かめられる「My Fish(マイ・フィッシュ)」も始まりました(「設定」→「My Fish」から開けます。Webとスマホに対応し、記憶の機能はいつでもオフにできます)。なお、開発者向けのAPIは、個人情報保護の法律への対応が済んでいないため、EU圏では使えません(日本は対象内です)。
ヒルトルのレビュー
「日本製のAIは海外勢に周回遅れ」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、そのイメージを変えようとしているのがこのSakana AIです。特に面白いのが、Fuguの「複数のAIをチームとして働かせる」という発想です。ゼロから巨大モデルを作るのではなく、既存の優秀なAIたちをまとめ上げる司令塔を作る、という戦略は、資金力でアメリカや中国に劣る日本の会社らしい賢い戦い方だと感じます。料金も月額20ドルから(開発者向けのAPIのプラン)と、ChatGPTやClaudeの有料プランと同じ価格帯で、1つの契約で複数社のAIモデルの集合知が使えるというのは面白い提案です。8月13日のアップデートで、無料のSakana Chatからも(回数制限はあるものの)Fuguを試せるようになったので、課金する前に実力を確かめやすくなったのは良い変化ですね。
ただ、注意点もあります。Fuguは1つの指示に対して裏側で複数のAIが動くため、単純な作業でも消費が大きくなりがちで、コストが読みにくいという指摘もあります。また、実際の頭脳はGPTやClaudeなどの他社モデルですし、8月3日に開発者向けに提供が始まった日本語特化モデル「Namazu」のAPIも、中国のMoonshot AIのKimi K2.6というモデルをベースに日本語向けに鍛え直したものだと公式に説明されています。「純国産のAI」を期待している方はその点を理解した上で使うと良いでしょう。8月には防衛省から情報分析の実証事業を受注するなど、企業や官公庁向けの実績も着実に増えています。
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本編 最新AIツール大全
2026年11月5日版