開発編 コラム

無料プランの2大落とし穴:「商用利用」と「青天井請求」

  • 『アプリ開発者向けAIツール大全』Chapter 9(サーバー・ホスティング)より
  • 2026年11月5日版

この章の締めくくりに、ホスティング選びで世間の失敗談から学べる2つの教訓をまとめます。

落とし穴①:無料プランの「商用利用禁止」

Vercelの無料Hobbyプランは、規約で商用利用が禁止されています。

「まだ売上も小さいし、無料プランでいいや」とお客様向けのサービスを載せてしまうと、規約違反になってしまいます。

お金をいただくアプリを公開するときは、月額20ドルのProプランを「事業の家賃」と考えて最初から契約してください。

逆に、練習用・自分用・家族用のアプリなら無料プランで何の問題もありません。

落とし穴②:従量課金の「青天井請求」

海外では、無料や少額のつもりで運用していたサイトが、急なアクセス集中や攻撃を受けて数十万円〜数百万円相当の請求書を受け取った事例が何度も話題になっています。

対策は契約した日に「上限」を設定しておくこと。

Vercelなら使用額の上限で自動停止する設定があり、Netlifyはクレジットを使い切ると止まる設計(ただし自動補充をオンにすると止まりません)、この後の章で紹介するSupabaseにも支出上限(Spend Cap)があります。Vercelは自分でオンにする、Netlifyは自動補充をオフのままにしておく、Supabaseは最初からオンになっている上限を外さない、と扱いはそれぞれ違いますので、契約したその日に一度、設定画面を開いてください。

なおCloudflareは、使いすぎを知らせる通知(予算アラート)が最初からオンになっていますが、上限に達したら自動で止める仕組みは、まだありません(2026年10〜12月に、一部で先に使えるようになる予定と発表されています)。

実は、2024年から2026年にかけての業界全体のトレンドは、「青天井の従量課金」から「上限で止まる安心設計」への移行です。

サービスを選ぶときは、料金の安さだけでなく「使いすぎた時に止まる仕組みがあるか」を確認する。これだけで、あなたが請求書に青ざめる未来はほぼ防げます。

Vercelでは、上限に達したら自動で停止する設定は「自分でONにする」方式です。契約したその日に忘れずに設定してください。