開発編 コラム
ヒルトルのアプリ開発裏話:Claudeから、ChatGPTに乗り換えようか迷っています
この章にはたくさんのツールが並んでいますが、「で、著者は結局どれを使っているの?」と思われたはずです。正直にお答えします。
私が一番長く使ってきたのはClaude Codeです。そして今、ChatGPTをメインに切り替えようか、真剣に迷っています。
正直に言えば、今も両方に課金しています。どちらか一方で困るわけではありません。
ただ、実際に両方を使い込んでみると、はっきり差を感じる場面が出てきたのです。
私がChatGPTに傾いている3つの理由
1つ目。最新モデルを、制限をあまり気にせず使えます。
私が使っているのは月100ドルのProプランです。この価格帯でも、最上位のGPT-6 Astraをかなりの量使えます。公式の案内では、5時間あたりのメッセージ数の目安が25〜225。使っていて「もう終わり」と言われる回数が、明らかに少ないのです。
しかも、需要が集中した時期などに公式が週の上限をリセットしてくれることがあります。実際、GPT-6 Astraが公開された9月3日から4日、そして9月7日にも配布がありました。足りなくなったら自分でリセットを買うこともできます。
2つ目。仕事を一気通貫で任せられます。
これが私にとっては大きかった点です。たとえば、過去に書いたWordPressのブログ記事をまとめて修正して、ついでにアイキャッチ画像も作り直してリニューアルする——こういう作業を、最初から最後まで1つの場所で頼めます。
文章を直すのも、画像を作るのも、同じChatGPTの中で完結する。作業を分けて別のツールを行き来する手間がなくなりました。
3つ目。Claudeの最上位モデルが、すぐ使えなくなります。
Claude Fable 5.1の性能は本当に高いと思います。これは疑いようがありません。
問題はそこではなく、枠です。月200ドルのMaxプラン(2026年10月30日からは「Ultra」という名前です)を払っていても、Fableに使えるのは週の枠のうち5割までと決まっています。上限に達したら、リセットを待つか、使用クレジットで追加料金を払って続けるか。その場でリセットを買う仕組みは、今のClaude Codeにはありません。
しかも2026年9月14日から、期間限定だった増枠が終わって標準の水準に戻りました。報道では、直前と比べて週の枠が2割弱減る計算だと伝えられています。
性能で選ぶならFable、コスパで選ぶならChatGPT。今のところ、そう感じています。
Anthropicには、ぜひ計算資源を確保してほしい
これは応援のつもりで書きます。
Anthropicには、もっと計算資源を確保して、最新のFableモデルをコスパよく使えるようにしてほしいと思っています。性能は本当に高いのですから、あとは「使える量」だけなのです。
このままだと、ChatGPTにシェアを奪われてしまうのではないか。長年のClaudeユーザーとして、そこは少し心配しています。
とはいえ、です。
Claudeをメインで使っていた私が、こんなに簡単にChatGPTへ移れてしまう。 ということは逆に、Claudeのほうが良くなればすぐ戻るということでもあります。
この乗り換えやすさこそ、今のAI業界の本質だと思います。運営する側からすれば、ユーザーを囲い込むのは本当に大変でしょうね。
あなたはどちらを選ぶべきか
結論はシンプルです。あなたが今すでに課金しているAIに合わせてください。
Claudeを普段使っている方はClaude Code、ChatGPTを使っている方はCodex。どちらも追加契約なしで、今のプランのまま試せます。どちらも、あなたの最初の1本を作るには十分すぎるほど賢いです。
そのうえで、もし「これから本格的にやる」という段階なら、私の今の実感としてはコスパと画像生成まで含めた守備範囲の広さで、ChatGPTに軍配が上がりそうです。
ただし、この結論は数か月で簡単にひっくり返ります。制限の数字は本当によく変わるので、契約前に必ず公式サイトで確認してください。
最後に、ひとつだけ願いを
最近は「AIの性能が高すぎて人類に危険が及ぶかもしれないから、開発の速度を落とそう」という議論も出てきています。2026年7月には、AnthropicやOpenAIの研究者を含む1,300人以上が署名した提言が公開され、9月にはOpenAIのサム・アルトマン氏が社内で「開発を減速させることに前向きだ」と話したとも報じられました。
その議論の中身については、私が軽々に判断できることではありません。
ただ、一利用者としての願いを1つだけ言わせてください。
性能の高いモデルを、もっと低いコストで使えるようになってほしい。
作る人が増えることと、安全に使えることは、両立できるはずだと思っています。
追記(2026年9月24日)
このコラムを書いた直後の9月22日、状況が大きく動きました。
まずAnthropicが「Claude Opus 5.5」を公開しました。公式の説明では「ほとんどの仕事でFable 5.1と同じ水準」。しかも、MaxプランでFableにかかる「週の枠の5割まで」という制限の対象外で、普通の枠の中で使えます。同じ日に5時間ごとの枠も引き上げられ、好きなときに使えるリセットも1回分配られました(10月22日まで)。
上で書いた不満のうち、「Claudeの最上位モデルが、すぐ使えなくなる」という部分に、正面から答えてきた形です。ただし、週の枠そのものの引き上げは発表されていませんし、その場でリセットを買う仕組みも、まだありません。
そのおよそ1時間半後、今度はOpenAIが「GPT-6 Sol」と「GPT-6 Luna」を出してきました。SolはCodexで、Astraのおよそ3倍の回数を使えます。
まさに上で書いた「乗り換えやすさ」の話が、目の前で起きています。結論を出すのは、もう少し両方を使い込んでからにします。
追記(2026年9月30日)
そして9月29日(日本時間では30日の未明)、OpenAIが開発者向けの発表会「DevDay」で、早くも「GPT-6.1 Sol」を出してきました。GPT-6 Solの登場から、わずか1週間です。
さっそく使ってみて、はっきり違いを感じたことがあります。
実はGPT-6 Solには、1つ不満がありました。ChatGPTのデスクトップアプリで画像を大量に作らせると、後半になるほど、AIが画像を作るときの指示が雑になり、仕上がりの質が落ちてしまうことがあったのです。
それが6.1 Solでは、改善されていました。正直、「これはもうGPT-6 Astraに近い性能なのでは?」と感じたほどです。
この実感は、外の数字とも合っています。OpenAI自身が「Astraに近い性能を、5分の1の料金で」と説明しているうえ、第三者の評価機関Artificial Analysisの総合点でも、6.1 SolはAstraのわずか2点下でした。OpenAIは6.1 Solを「繰り返しの多い、長時間の仕事」に向くモデルと位置づけています。まさに、私が困っていた場面です。
一方で、うれしくない知らせもありました。月200ドルのProプランは、CodexとChatGPT Workで使える量がPlusの20倍から10倍へ、半分に減ります(以前から契約している方は10月30日から)。代わりに、Plusの25倍使える月500ドルの「Pro 500」が新設されました。私の使っている月100ドルのProについては、今回、枠の変更は発表されていません。(2026年11月1日の注:この半減は、反発を受けて10月29日に取りやめになりました。同じ日から、私の使っている月100ドルのProと、月500ドルのProでは、使える量が2倍になっています)
なお、上で書いた「5時間あたり25〜225」という目安は、今の公式の案内からはなくなり、Proプランには5時間ごとの上限そのものが設けられていません。本当に、数字はすぐ変わります。